5:子宮

 

確かめたわけじゃない 

けど 確かなこと

今 私の中には 大切な命があって

 

愛しい彼の子だからこんなにも幸せに感じる

彼の遺伝子を 残せることが こんなにも幸せ

それは 感情を超えた 本能的な

生きとし生けるもの全てに与えられた 至極の喜び

この幸せを どう彼に伝えようか・・・

 

 

 

いつものように洗濯に勤しんでる剣心の後姿をみながら

どんなふうに驚かせようかと

まるでいたずらをする子どものように

わくわくしながら考えている

 

 

!!

そうだ!

 

 

 

「剣心」

 

「何でござるか?」

 

「私ね好きな人ができたんだ」

 

ばしゃっ

 

剣心は洗濯物を桶に落としそのままフリーズした

 

「どう 思う?剣心?」

 

剣心はゆっくり振り返る

その目は心なしか潤んでいるようにも見え

私は内心吹き出しながら更に剣心を追い詰める

 

「ああ 愛しいなあ」

 

すると剣心は神速で近づいてきて 私の肩をガシッとつかんだ

 

「薫・・拙者何があろうとも薫を手放すつもりはない!!!」

 

そして私をきつく抱きしめる

 

 

 

「手放してもらったら困るわよ」

 

 

 

「へ?」

 

 

「私の2番目に好きな人はね ここにいるの」

 

剣心の手を優しく腹部に持っていく

 

 

しばし、ぽかんそしていた剣心だったが、その意味にようやく気付くと

これ以上無いくらい目を見開き

今まで見たこと無いくらい 幸せそうな笑顔で腹部をさすってくる

 

 

 

「薫殿・・ありがとう

拙者の願いを叶えてくれて」

 

 

「あら、剣心のお願いをきいたんじゃないわよ

私が・・・剣心の赤ちゃんが欲しかったんだもん」

 

 

 

お互い見つめあって ぷっと吹き出す

 

きっと気のせいだけど腹部が少し暖かく感じた

彼との子どもがいる子宮の奥が

 

 

 

ねえ、剣心 これが幸せなんだね・・・

こういう幸せな時が皆に訪れる為

辛い思いをしていたんだね

そして ようやく自分も

 

 

 

 

     ようやく終わり〜

あれ?これ一万打記念のはずだよね?

気が付いたら1万5千前後

ばっかああああ!!!

今回は薫ちゃんちょっと小悪魔ですね

そして剣心がへたれだ・・・